いらっしゃいませ!
カスタムカーショップBRENDAのこぼです(‘ω’)ノ
「鍛造ホイールと鋳造ホイールって何が違うの?」
愛車のホイールを買うとき、鋳造と鍛造の違いを気にする人って意外と多いと思います。
漢字がどことなく似ているので余計に迷ってしまいますよね。
ホイールは安いもので数万円、高いものになると数十〜数百万円を超える大きな出費を伴う大イベントです。
一度買ってしまったら余程のことがない限り、買い換えないすることのない特殊なパーツ。ゆえに、
絶対に失敗は許されません。
特に”ホイール”というパーツは、同じサイズで値段が倍以上違うなんてことも珍しくありません。
ですから、購入する前にこの記事を読んで、自分に合ったホイール選びをして、損のない買い物ができるようになってくれたら幸いです。
まず最初はホイールをカスタムするメリットを見て、その後で鋳造と鍛造の違いを見ていきましょう。
ホイールをカスタムする5つのメリット
ホイールをカスタムする事で得られるメリットは、
- 燃費向上(軽量化)
- 運動性能向上
- 乗り心地の安定化
- 見栄えがカッコよくなる
- 耐久性の強化
の5つです。
その中でホイールをカスタムする最大の理由は、
“軽量化”
にあります。
ご存じかもしれませんが、軽量化の世界はとても奥が深く、その中でも特に重要視されているのが足回りのバネ下重量を軽くすることです。
「ホイールを1kg軽くすると、車重が15kg軽くなる」
と言われるほど、ホイールの軽量化はとても大切なのものです。
ホイールの軽量化が進むと、単純に軽くなった分、同じパワーでも軽い方が速く遠くに進むことができます。
言い換えれば、タイヤが路面へ効率よくパワーを伝えることができるので、運動性能や燃費が向上すると言うことです。
他にも軽量化によって、ハンドリング性能・タイヤのグリップ性能も向上し、レスポンスの良い安定した走行が可能になります。
そんな軽量化にとって大切なホイールは、製造方法によって2種類に分けられています。
“鋳造ホイール”とはなんぞや?
鋳造=エントリーモデル。
鋳造アルミホイールとは、鋳造方式で作成されたアルミホイールです。(鋳造=ちゅうぞう)
製造工程は、
- アルミ合金を溶かす
- 溶かしたアルミを型(鋳型)に流す
- 冷却して固める
- 取り出す
- 仕上げ
- 塗装
メーカーによっては強度を上げるため、プレス成型を行う場合もあります。
オートバックスやアップガレージなどのカー用品をメインで販売しているショップで販売されているアルミホイールの大半は、鋳造方式で製造されたものと覚えておいて間違いはないでしょう。
平たく言えば、一般ユーザー向けのホイールになります。
鋳造ホイールのメリット
- 安価
- 製造コストが低い
- デザイン性が高い
- 大量生産が可能
鋳造ホイール最大のメリットは、圧倒的なコスパです。
一度作った鋳型を何度も連続利用することができるので、大量生産が容易であり、安価に大量にホイールを製造することが可能です。
コストを低く抑えられることから、メーカーの純正装着やオプション設定されることが多いホイールとも言えます。
さらに鋳造ホイールは、2ピース・3ピースモデルなどの多種多様なデザインのアルミホイールを製造が可能なので、一般ユーザーが好んで購入する傾向にあります。
鋳造ホイールのデメリット
- 強度が低い(鍛造よりも)
- 軽量化が難しい(鍛造よりも)
- 製造工程の中で空洞や穴ができる
- 強度を高めるためには肉厚を厚くする必要があり、重量が重くなる傾向があります
- サイズの精度が低くなってしまいます
鋳造ホイールは強度を確保するためにアルミを肉厚にする必要があるため、軽量化を突き詰めることに関しては不利と言わざるを得ません。
察しの良い人はすでにお気づきかもしれませんが、鋳造ホイールのデメリットを払拭したモデルが”鍛造ホイール”になります。
“鍛造ホイール”とはなんぞや?
鍛造=ハイエンドモデル。
コンマ1秒以下のタイムを争うような過酷なレースシーンで、軽さと強度を追い求めた末に誕生したのが鍛造ホイールになります。
鍛造ホイールは鋳造ホイールと比較して高価ですが、非常に軽量で運動性能や操舵性が飛躍的に向上します。
また、軽量化により低燃費や乗り心地の向上にも大きく貢献します。
最近では鍛造ホイールの機能的な面のみならず、“鍛造”というハイエンドな製造方法を取り入れるというステータス性、そして、鍛造ならではのキレのあるデザインがカスタムシーンでも注目されています。
F1レースやWRC(世界ラリー選手権)など、極限的な状況で速さや耐久性を競うモータースポーツのトップカテゴリの世界でも、ホイール選びは極めて重要なパーツとして認識されており、とあるレースではレギュレーションで、
「ホイールが軽すぎるのは禁止」
と記載されているなど、ホイール単体の重量制限のルールが設けられることも多いです。
一般ドライバーからレーシングドライバーまで、ホイールは単なるドレスアップパーツではなく、重要なサスペンションパーツの一部として認識すべきモノとまで昇華されています。
鍛造ホイールのメリット
- 高強度
- 超軽量
- 乗り心地の向上
- 精度が高い
- 大径のホイールにも対応できる
鍛造ホイールは、軽量で高い強度を持つ高精度な大径アルミホイールを作ることが可能であり、レースやラリーなどの過酷なシーンで使用される程に高い信頼性・耐久性が特徴です。
軽量化が望まれる競技車両やハイパフォーマンスカーには必須であり、乗り心地の向上から高級車への標準装着が徐々に浸透してきています。
鍛造ホイールのデメリット
- 高価格
- デザイン性に乏しい
鍛造ホイールを作るには特殊な高圧プレス加工技術が必要となり、製造に掛かるコストが高いので、価格が高価になりやすい傾向にあります。
さらに、鋳造ホイールに比べるとデザイン性が低いというのもドレスアップ的な観点からはデメリットと言えるでしょう。
とは言え、鍛造ホイールを装着する目的は、サーキットでタイムを求めることがメインなので、見た目よりも機能性を重視する人が多いでしょう。
鍛造ホイール=”BBS”
鍛造ホイールと言えば”BBS”
僕がオススメするホイールは、誰もが一度は耳にしたことのある”BBS”です。(RAYSも同じぐらい好きですけど、製造過程の動画がなかったのでBBSを押しておきますw)
BBSは、鍛造アルミホイールメーカーとして世界的に有名なドイツの企業です。
特にBBSジャパンが誇るアルミ鍛造ホイールは、世界でとても高い評価を得たことで日本の高級車に純正として採用されたり、購入時オプションとして設定されることが多いメーカーとなり、今では少しは親しみやすいブランドになってきたような気がします。
「そんなこと言っても結局はブランド料で高いんでしょ?w」
言いたいことは痛いほどわかるのですが、まずは製造方法を見てください( ゚Д゚)
ちなみにBBSのホイールは塗膜保証2年、品質保証5年という長期保証をしているので、少なくとも他社のメーカーよりも信頼性があります。
“BBS”鍛造ホイールの製造方法
動画を見れば分かると思いますが、ザックリまとめると、
- アルミの切断・設置
- 圧縮・打撃で形成
- スピニングでフォルムを削り出す
- 脱膜・熱処理
- 加工して美しい”鍛流線”を出す
6.手作業での仕上げ作業
7.ビーズをホイールに打ち付け、耐久強度を上げる
8.塗装
9.検査
10.出荷
この製造方法は何を隠そう武器最強硬度を誇る日本刀と同じで、素材の塊を丸ごと圧縮し作られるので、金属組織をそのままの密度で維持することが可能になっており、薄い厚みでも十分な強度を確保しながら作れるのが最大の強みです。
特にBBSの鍛造ホイールは、複数のプレス機と高精度な金型を用いて、1次鍛造、2次鍛造…と段階を追って、「ホイールの基礎の形から意匠面まで、すべてを鍛造で形づくる」工法をいち早く開発し採用しています。
BBSの鍛造ホイール製造へのこだわりは、最大9,000トンの大型プレス機で鋳造アルミビレットを1/4以上にまで押しつぶす鍛錬比(※原断面積と整形後の断面積の比)にあります。
ホイール1本に対して惜しみない時間と手間をかけて圧縮することにより、鋳造組織を鍛造組織化し、細部に至るまで美しい鍛流線(メタルフローライン)を形成することを可能にしているのです。
プレス成形後には、スピニングによりリム部を成形。長時間に渡る熱処理、そして硬度測定が行われます。
その後、ボルト穴やエアバルブなどの穴を機械での穴あけ加工により開け、職人一人一人の手によってバリ処理と、手作業による磨きを行います。
バリ処理後は塗装工程に移ります。
下地処理、エッジコート、粉体塗装、焼き付け、クリアコートと塗装色や種類によって工程は様々です。
最後に熟練職人の目によって完成品検査が行われラインオフとなります。
このように、非常に長い時間をかけて、世界に誇る高品質のBBS鍛造ホイールが誕生するのです。
高品質であることは動画を見て分かってくれたとは思いますが、すべてのラインアップで一貫している独自のクロススポークデザインは、力学を突き詰めたデザインとなっており、ホイールに軽量と剛性を与え、さらにはしなやかなさも付け加えたこれ以上ない機能美そのものです。
※ちなみに、僕のBNR34が履いている”レイズ TE37″は、鍛造の名を世界に轟かせたスポーツホイールの原点みたいなものなので、RAYSに興味のある人はぜひそちらもご検討ください。
最新は”カーボンホイール”
ここからは余談になりますが、最近では鍛造ホイールの上位互換
“カーボンホイール”
なるものが市場にちらほらと登場しました。
その先駆けとなったのはスポーツカーの代名詞”ポルシェ”です。
ポルシェは2017年8月、世界初となるブレイデッドカーボンファイバー製の軽量ホイールを発表しました。
鍛造ホイールより約8.5kgの軽量を実現しつつ、強度も20%以上向上しました。
冒頭でも述べたとは思いますが、「ホイールを1kg軽く=車重が15kg軽くなる」ので、実質127.5キロの軽量をすることができます。
「これは買いだっ!!」
と、僕も思ったのですが、お値段なんと4本セット200万円です、、、
どうやら一般的な需要を狙っているわけではなく、マジな富裕層やサーキットで1秒を削り出している人向けのようです。
しかもカーボンは、鉄やアルミと比べて耐久性は落ちてしまうので、購入を検討するときは注意してみたください。
マグネシウムホイールは消耗品
金持ちの極み。
カーボンホイールの先を行くホイールが”マグネシウムホイール”です。
マグネシウムは、カーボンを超える軽量っぷりを誇ります。
マグネシウムホイールが実際に使われている車たちは、
- ポルシェ 911カレラRS
- フェラーリ F355
- ブガッティ ヴェイロン16.4
など、超高額なTHE金持ちの車にしか純正で装備されていません。
軽量化に関してはドライカーボンの上位互換だと言えるのですが、マグネシウムホイールがお金持ちの間でも一般的にならない理由があります。
耐久性、衝撃に弱い
マグネシウムはアルミニウムに比べて衝撃や負荷に弱いのが特徴的です。
街乗りで縁石に乗り上げたり、悪路を走行すると簡単にホイールに亀裂が入ってしまったりするので、耐久性では完全にカーボンやアルミの比ではないぐらいに脆いです。
なので、メーカーは熱処理の回数を増やしたり、表面処理の仕方を工夫したり、デザインで衝撃を分散したりと、莫大なコストを支払っています。
ゆえに、値段はクッソ高いです。
マグネシウムは、酸素と結合しやすい
中学の理科で習ったこともある”酸化”という物理現象がマグネシウムホイールではメチャクチャ簡単に発生します。
どんなに防錆処理が手厚く施されていても、高速走行で小石が当たれば簡単に剥がれてしまいます。
そうなってしまうと、そこから酸化が急速に進み、ホイール全体の強度が落ちてしまいます。
ゆえに、消耗品という括りでマグネシウムホイールは認識する必要があります。
その証拠にブガッティは、
「時速400キロクラスの最高速アタックをする場合は、ホイールを必ず新品にすること」
と発表しています。
要は「ホイールは消耗品だよ」ってことですね。
究極の速さを求める人は、一度検討してみても、、、良くはないか(笑)
まとめ
鍛造ホイールと鋳造ホイールの選択の仕方として、
コスト優先→鋳造ホイール
性能優先→鍛造ホイール
を一つの基準として選ぶことをオススメしておきます。
サイズや価格だけでなく機能や性能、デザインなど、オーナーそれぞれが望む要素を追求して、愛車に満足のいくホイールを選び抜いていただけたら嬉しいです。
でわまたっ。
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