いらっしゃいませっ!
栃木県宇都宮市にある、カスタムカーショップBRENDAのコボです(°▽°)
『メルセデス・ベンツ』と言ったら、
「自動車の王様」
「社長の税金対策」
「金持ちの成金主義者」
なんて言葉がズラリと並ぶほどに日本人の8割以上の人が知っている輸入車の超絶有名なメーカーになります。しかし、そんな”メルセデス・ベンツ”と深く関わっている
- AMG
- マイバッハ
- ロリンザー
- ブラバス
- アクトロス
という単語が出た瞬間に「?」となる人が非常に多いです。そこで今日は、メルセデス・ベンツを語る上では切っても切れない関係にある各用語たちについて、徹底的に掘り下げて解説していきます。
この記事の信頼性を担保するために僕の愛車遍歴を少しだけお話しておきます。
僕は今まで5年で2台のベンツを乗り回し、30台以上のベンツオーナーと知り合い、メルセデスベンツのすべての車種を触ったことがあります。
そして僕が今現在乗っているベンツは”SLK350(AMG仕様)””CL600(V12気筒ツインターボ)”です。(上の動画に映っている車は僕の所有物です笑)
新車価格は2台合わせて3000万円をゆうに超えます。乗り出し価格だったら4000万円近くになります。「そのくらいのお金をかけてもいいや」と思わせてくれるのがメルセデスベンツの凄いところなんです。
そして僕がそう思えるようになったのはその歴史を紐解いたり、企業理念に共感したからです。
メルセデス・ベンツの歴史や特徴
メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)は、ドイツのダイムラー社が所有する乗用車、商用車のブランドの1つで、シュトゥットガルトを拠点に、車の製造、販売を”メルセデス・ベンツ”というブランドで展開しています。
もしイメージしづらい人いたら「ユニクロは日本のファーストリテイリングという会社のファッションブランドの1つって知ってました?」ぐらいの認識で問題ありません。
ちなみに、GUもファーストリテイリングが傘下に収めているブランドの1つです。なので、ユニクロもGUも親会社は同じなのです。(豆知識程度にどぞ)
さて、話を戻しましょう。
”メルセデス・ベンツ”名前の由来
”メルセデス”とは、ダイムラー車のディーラー(販売代理店)を経営していたエミール・イェリネックの娘、”メルセデス・イェリネック”から取った名前です。
ここで驚きの事実が発覚しましたね。実は法人である『メルセデス・ベンツ』という会社は「女性」だったのです。
当時の経営者のエミールさんがなぜ娘の名前をつけたのかというと、単なる「娘を溺愛している親バカ」ではなく、しっかりとした理由があります。それは
「音の響きが良いからだよ(*´Д`)”ハァハァ」
ただそれだけの理由です。イェリネック氏は自らが販売する自動車に、”ダイムラー”という硬い響きを避けようとして、当時流行していたスペイン風の響きを持つ名”メルセデス”をブランド名にして商標登録し、現在まで続く自動車界の王(王女)の名が産声をあげました。
これまた雑学になりますが、世界で有名な企業たちに名前の由来はかなりいい加減なモノが多いです。
例えば、”マクドナルド”の名前の由来はメルセデスと同じで「なんか音の響きが良いよね」と理由だけで第三者に乗っ取られていますし、”ハーゲンダッツ”も酪農が盛んなデンマークにある”コペンハーゲン”と、何となくそれに合う音の”ダッツ”というモノを混ぜたものが”ハーゲンダッツ””となり、今や世界で1番売れてるアイスクリーム屋さんになってしまいました。
で、「肝心の”ベンツ”はどこから来たんや!!」、と言うと、1926年に、世界最古の自動車会社である『ベンツ&シー・ライニッシェ・ガスモトーレン・ファブリーク』という企業を『ダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト(現在は「ダイムラー社」)』が、吸収合併したことにより、今の”メルセデス・ベン”と言う名前が誕生しました。
ちなみに、日本では”ベンツ””と呼ばれることが最も一般的ですが、欧米では”メルセデス””メルセデス・ベンツ”と呼ばれてることがポピュラーです。これは日本と海外の文化の違いからくるものでしょう。
日本人にとってはメルセデスが名字で、ベンツがファーストネームになり、ドイツ人にとってはメルセデスがファーストネームで、ベンツが名字になります。
「輸入車は故障が多い!」というイメージを作ったのは実はメルセデス・ベンツだった。
メルセデス・ベンツのスローガンを皆さんはご存知でしょうか?
「最善か無か(Das Beste oder nichts.)」
なんともクールで洒落た企業スローガンですよね。さすがスティーブ・ジョブズが死ぬまで乗り続けた唯一の自動車メーカーです。
「全ての形に理由がある」
この考えを原点に、美しいデザインを追求し、内装の快適さを探り、ボディの剛走性を長年実現してきました。その様相は乗る者から妥協という言葉を忘れさせるかのような車作りでした。
しかし、ビジネスの世界そんなに甘くありません。大きな理想を追い求めると、必ずなにかを失ってしまうものです。
メルセデス・ベンツは1980年代に訪れた時代の変化に対応するべきタイミングで、”製品の妥協”という自社の理念を最後まで曲げることができず、
「品質のためなら莫大なコストをかけても良い。なぜなら高価格で売れば良いのだから!」
と言う、致命的な経営の判断ミスを犯してしまったのです。
市場が欲しがっている車はそこそこ走れて安い車と言う時代なのに、メルセデス・ベンツは物凄くよく走る、高価な車を市場に大量投入してしまったのです。
その結果、縮小する売上、莫大なコスト、雀の涙ほどの利益率を叩き出したメルセデスは、経営難という苦境に追いやられ、一時破産の危機を迎えています。
そして1990年代に入り、ようやく自らの過ちを認め、本格的なコストダウンに力を入れ、メルセデス・ベンツは生き残りをかけた利益率向上を目指すことを決意しました。
が、今までコスト無視で妥協なき車作りをしてきた企業には、コストダウンのノウハウなんてあるわけがありません。手探りの状態でコストダウンに取り組んだ最初の数年間、悪手に次ぐ悪手を重ね、「メルセデス・ベンツは、最善か無かと言う企業理念まで捨ててしまったのか!!?」と誰もが思うよう自動車作りをしてしまいました。
- リコールに次ぐリコール
- 新車なのにドアが落ちる
- 1ヶ月でヘッドライトが球切れ
- 半年持てば良いレベルのクソエンジン
かつての輝かしい名声を裏切るような、低品質・低性能の自動車を市場に出してしまうことになりました。
この結果、今の今まで多くの日本人の心に刻み込まれた「輸入車は壊れやすい」という負のブランドイメージを作ってしまいました。
顧客との信頼を築くには100年かかっても、信頼を壊すのはたった1秒で十分だったのです。
とはいえ、腐っても「メルセデス・ベンツ」はメルセデス・ベンツです。そこから15年以上のノウハウが蓄積した2005年を境に、品質の低さは急激に改善され始めました。
特に、2013年以降のモデルは品質・信頼性において、メルセデス・ベンツ設立当初の「最善か無か」に近いレベルに落とし込めています。そう感じているのは僕だけではなく、メルセデス・ベンツ自身もそう感じているようで、その証拠に2015年から日本国内の公式ホームページ、テレビCMなどでも、
「The best or nothing(最善か無か)」
のキャッチコピーを使い始めています。
そうです、カッコいいメルセデス・ベンツが帰っててきたのです。
メルセデス・ベンツのエンブレム『スリーポインテッド・スター』の由来
メルセデス・ベンツの車体に今なお輝くエンブレム”スリーポインテッド・スター”の由来は、ベンツとダイムラー社が合併する前まで遡ります。
冒頭でもお話ししましたが、メルセデス・ベンツのブランドは、ダイムラー社(メルセデス)とベンツの2つが合体して誕生したブランドです。
「社名も合体したならば、ロゴも合体しちゃおうぜ!」
そんな軽いノリで、当時のベンツ社の円形月桂冠と、ダイムラー社のスリーポインテッド・スターを合体したデザインされたものが現在のロゴになります。(ダイムラー社の方が有利な吸収合併だったので、名前はダイムラー社のを使っています)
3点にはそれぞれ、陸・海・空の各分野でダイムラーベンツ社の繁栄が込められています。
詳しく知りたい人は「メルセデス・ベンツ」公式HPをご覧ください。
どうですか?メルセデス・ベンツってカッコよくないですか?
でも、もっとカッコいいメルセデス・ベンツの上位互換があるんですよ。それこそがメルセデスAMGなのです。
AMG(メルセデスAMG)の歴史と特徴
メルセデスAMG (Mercedes-AMG) は、ダイムラー社のメルセデス・ベンツのサブブランドと言う位置付けで、
”究極のハイパフォーマン”
というなんとも男心をくすぐるキャッチフレーズでその人気を高めています。究極のハイパフォーマンスの言葉から読み取れるとは思いますが、メルセデスAMGは、スポーツ・レース系で頂点を目指すためにあるブランドで、究極のハイパフォーマンスを追求するモデルが勢ぞろいしています。
- 過剰なパワーを持ったエンジン
- 日常では必要ないほどに補強された車体
- サーキットで何度も鍛えられたガチガチの足回り
街中でダラダラ走るよりも、キビキビと狂ったようなスポーツ走行にも適合しており、通常モデルよりも強固でハードな乗り味の車に仕立てられていることがメルセデスAMGの特徴です。
ざっくりイメージするなら、ベンツの上位互換が「メルセデスAMG」と覚えておけば間違いはないでしょう。
雑に言うなら『変態向け』です。
ちなみにメルセデスの傘下に入る前のAMGモデルは、
- ボディ同色のフロントグリル
- 20インチを超えるホイール
- 地面スレスレの低い車高
- 大型のエアロパーツ
などを装着して、いかにも「オラオラ感」満載で、他車を威圧する雰囲気を醸し出していましたが、正式にメルセデスの傘下に入ってからは、落ち着きと格式をメインに仕上げている印象を受けます。
中学生の頃にヤンキーだった人が、高校に入ってマジメになっちゃいました、って感じです。
”AMG”の由来と呼び方は?
AMGのスタートは、1960年代にレースに使う自動車エンジンを設計する会社として田舎で創業し、3人の創業者の頭文字をとってつけた社名が「AMG」でした。
1970年代にメルセデス・ベンツの乗用車のチューニングを手掛けるようになり、
1980年代半ばからはその高い技術力が認められ、公式にメルセデス・ベンツへの部品供給が始まりました。
1993年にはメルセデス・ベンツとの共同開発車を発売し、
1999年にはメルセデス・ベンツに買収され、正式な一部門となり、
2014年からは”メルセデスAM”と名前が変わり、メルセデスのDNAを色濃く受け継ぐ者になりました。
AMGの呼び方は、メーカーでは英語読みの「エイエムジー」を指定しています。(ちなみに、ドイツ語読みすると「アーエムゲー」)
日本ではしばしば「アーマーゲー」と呼んでいる人を見かけますが、ちょっと微妙ですね。一説によると
日本で誤読されるようになった諸説のひとつが、漫画「シャコタン☆ブギ」で AMG 560SEC 6.0-4V が登場し、登場人物が「アーマーゲー」と呼んだことが広まった。
Wikipedia
と言う説もありますが、信じるか信じないかはあなた次第です(笑)
そしてこのAMGの凄さと面白さはここから始まります。
”AMG”というビジネスモデルの優秀さ
AMGは、ダイムラーの傘下でありながら、独立したメーカーのような立ち振る舞いでAMGモデルを生み出しています。仕組み的な部分から説明すると、メルセデス側が新車を開発する初期の段階で、AMG側に車両情報を送るところから開発がスタートします。
サラッと言いましたけど、これってメチャクチャに賢いことをしています。
メルセデスは1台の車を設計しただけで、2台の全く違う車が誕生してしまうのです。俗いう「1粒で2度美味しい」ってやつですね。この仕組みはどこのメーカーでもパクっていますが生みの親はメルセデスです。
- BMWならMシリーズ
- 日産ならニスモ
- トヨタならレクサス
みたいな感じで仕組み自体は真似ているのですが、メルセデスの場合は他社に比べてスピード感が全く違います。通常どんなに早くても大衆向けとスポーツモデルは1〜2年の時間差が出来てしまうのですが、メルセデスは”ベンツ”も”AMG”も全く同じタイミングで市場に出てきます。
なぜなら、そこには隠れたニーズが眠っているからです。ここにメルセデス・ベンツが復活した1つ目の鍵が眠っています。
AMGモデルの車は、通常モデルのオプションとして、
- AMGのスポーツパッケージ
- AMGのアルミホイール
- AMGのエアロパーツ
- AMGのマフラー
- AMGライン
と呼ばれるオプションサービスが販売されており、AMGモデルを購入しなくとも、AMGっぽい雰囲気に車を仕上げられるようにしました。これが隠れたニーズです。
99%の人間は一般公道を走るのに、法定速度をダブルスコアにするエンジンや、100キロで曲がっても大丈夫な足回りなんてモノは必要ありません。だって、そんなことするメリットはないんだもん(笑)
が、それでも欲しくなっちゃうのが車を好きな人の性ですよね。僕を含め多くの車好きってクルマを前にするとなんでこんなに馬鹿になっちゃうんでしょうね?笑
んで、購入者がメルセデスに求めるものは”なんかちょっとカッコいいよね”です。
「ちょっとカッコいいホイールが欲しいな」
「ちょっとスポーティーな見た目の車に乗りたいな」
「ちょっと大人のエロさを感じる車内に仕上がっている車はないかな」
それらを求めているのです。
はい、ぶっちゃっけAMGは売れてませんw
実際に財務諸表の内訳とか見てもAMGはそこまで売れてはいないので、「売れなくていいなら作んなくてよくない?」と考えてしまうモノですが、真の狙いはそこではありません。
売れなくても良いけれど、形にしてお客様に訴求することに意味があるのです。
どういうことなのかというと、実際にディーラーへ行ったときに
とカタログに載っているエアロパーツを見せられてもぶっちゃけ
となるのが関の山です。が、究極のハイパフォーマンスを求めて作った最高にカッコいい車についている実車を見せながら、
と、見せると
とお客様に鮮明なイメージを脳裏に焼きつけることができます。
そこですかさず、
なーんて言われたら、
いくらでつけられるの?
となる人が圧倒的に多いのは想像に難しくないと思います。これがをサラッとできる営業力を後押しするのがメルセデスAMGの強みです。
逆に、日産などは同じ仕組みこそ生きていますが、カスタムする人はかなり少ないです。
だって日産にはニスモのモデルを置いているところ少ないですもん。
おまけに日産の客層と、メルセデスの客層は全然違うのも原因かもしれません。
日産で300万円の新車に、カッコいいエアロをつけて380万円になったとしたら、約30%多く支払う必要があるので、買い手側には少し抵抗があります。
「見積価格が30%(80万円)増えました」
と、担当者から言われたらとちょっとキツイですよね。支払いが30%増えるとか結構な非常事態です。
一方、メルセデスベンツで1000万円の新車に、AMGのエアロパーツをつけて1100万円になっても、価格は全体の10%しか変わりません。
メルセデスを新車で買えるお客さんからしたら、予算の10%増加なんて誤差の範囲内のお話です。消費税みたいなものですから誰も気にも止めません。
日産は大衆の大衆向け、メルセデスは大衆の富裕層向けで売っているので、こう見るとやはりブランディングは重要ですよね。
”なんちゃってAMG”は素人には分からない
で、AMGにカスタムするお金はないって人は多いと思います。そうすると次に考えることは「周りからAMGに乗っていると思われたい!」という少し見えを張れるカスタムです。
そういう人たちがするカスタムが”エンブレムチューン”と呼ばれるカスタムです。
ノーマルなメルセデス・ベンツに、AMGのエンブレムを付け替えることをそう呼びます。メルセデス・ベンツについて詳しい人からすればすぐに、
「コイツやってんなーwww」
と見破ることは出来るのですが、車についてさほど詳しくない人は、エンブレム・チューンを見破ることは難しいでしょう。お客さんの中には、エンジン以外はすべてAMGで仕上げる変態さんもいます。
- AMGのホイール
- AMGのエアロパーツ
- AMGの4本出しマフラー
を組まれた上でAMGのエンブレムをつけられたら、原形がほとんどないので見分けることは難しいのですが、正規のAMGモデルには、リアウインドウ左下、もしくは後部サイドウインドウに銀色のステッカーが貼られています。
割とこの部分は抜けている人が多いので、見分けるときの参考にしてみてください。
エンブレムチューンを否定するわけではありませんが、どうせやるなら徹底的にやってほしいものです。
ちなみに、AMGのスピードメーターは「300km/h」を超えるメーターが刻まれており、リミッターをカットすればそこには脳汁がドバドバと溢れるような世界が広がっています。
興味のある方は是非「サーキット」で試してみてください。
なお、2006年からAMGの各モデルをさらに強化した特別なモデルを「ブラックシリーズ」として限定販売しています。
さらに詳しく知りたい人は「メルセデス・AMG」の公式HPをご覧ください。
メルセデス・マイバッハの歴史と特徴
メルセデスAMGと同様に”メルセデス・マイバッハ(Mercedes-Maybach )”としてサブブランド化されており、AMGとは対照的に
「究極のエクスクルーシブ」
というキャッチフレーズがあり、最高のラグジュアリーカーを作ることを目指しています。世界的な要人、芸能人、ハリウッドスターなどから愛されいる車種になります。
日本の著名人で所有している、もしくは所有していた人は、
- 歌姫 浜崎あゆみ
- 前ZOZO社長 前澤
- 演歌の神 北島三郎
- ダウンタウン 松本人志
- ジャニーズ メリー喜多川
などなど、どこかの業界のトップだけが乗れるクルマがメルセデス・マイバッハになります。
※エクスクルーシブとは、高級という意味です。
メルセデス・マイバッハの歴史も長く、
1909年にヴィルヘルム・マイバッハが息子であるカール・マイバッハと設立したのが始まりです。
1910年代に、飛行船に搭載されたV型12気筒エンジンを製作し、
1920年代から1930年代にかけて高級車を設計・販売、鉄道車両用のエンジンを製作し、
1935年から第二次世界大戦終結までは、ドイツ軍戦車のガソリンエンジンの9割を独占し、莫大な利益を上げました。
1952年のカール・マイバッハの引退を待ち、ダイムラーがマイバッハ社の株式50%を所有することで、マイバッハはダイムラー社の傘下に納められました。
1997年、東京モーターショーに”メルセデス・ベンツ・マイバッハ”という名のコンセプトカーを出展し、事実上の「マイバッハ復活を果たしました。
2002年には、新設された”メルセデス・ベンツ・マイバッ”から、「57」「62」の2車種が鮮烈なデビューを果たしました。
世界最高度な技術、希少な素材がふんだんに使用され、車体剛性の高さ、安全性、安定性など、その全てがメルセデス・ベンツの最上位モデルであるSクラスをはるかに凌駕した仕上がりとなっていました。
が、ここで大きな問題が発生しました。当時のメルセデス経営陣は
「Sクラスこそが最高のメルセデスである」
というマーケティング上の戦略を優先し、メルセデス・ベンツ・マイバッハを独立したブランド”マイバッハ”として復活させることに決定してしまいました。
しかし、この決定に対して最後まで反対したのが、今のダイムラー社代表のディーター氏です。
「マイバッハではなく、予定通りメルセデス・ベンツ・マイバッハとして販売すべきだ。世界的知名度のないマイバッハではなく、メルセデス・ベンツのネームバリューを活用して展開すべきである。」
と主張し続けていましたが、その意見が通るハズもなく、、、メルセデス経営陣が「やっぱり君の意見が正しかった」と気がつくのにはそこから10年以上の月日が必要でした。
そしてきたる2012年、”マイバッハ”のブランドが廃止・生産終了となり、
2014年に、メルセデスのサブブランド「メルセデス・マイバッハ」(Mercedes-Maybach) として再々復活を果たしました。
2016年には、メルセデスAMG・S65カブリオレをベースとした4座オープンカー、メルセデス・マイバッハS650カブリオレを発表し、
2017年、メルセデス・ベンツ・Gクラスをベースとした世界99台限定メルセデス・マイバッハG650ランドレーが公表され、前ZOZOの社長 前澤氏が約1億円で購入しました。
本体価格はメルセデス・ベンツの倍以上の値段が当たり前で、2000万円〜4000万円の価格帯です。
・・・
・・
・
僕らには絶対に関係のない世界な気がします。
詳細が気になる人は「メルセデス・マイバッハ」の公式HPをご覧ください。
メルセデス・ベンツ・アクトロス
メルセデス・ベンツ・アクトロス(Mercedes-Benz ACTROS)は、ダイムラー社の代名詞とも言える「メルセデス」ブランドが展開する大型トラックのブランドです。
ちなみに、日本三大トラックメーカーの1つである「三菱ふそう」は、2003年に三菱自動車から独立し、2005年にダイムラーの子会社になっています。
ここまで読んだ人は薄々気がついているかもしれませんが、ダイムラー社の経営陣は買収がめちゃくちゃ上手ですよね。
さて、ココまでを少しまとめておきましょう。
ダイムラー社のクルマ関連のブランドは4つあります。
①メルセデス・ベンツ(一般向け)
②メルセデス・AMG(変態向け)
③メルセデス・マイバッハ(超金持ち向け)
④メルセデス・ベンツ・アクトロス(トラック)
イメージはこんな感じで問題ありません。
次から少し話がややこしくなってくるので注意してください。
ブラバス(BRABUS)とはなんぞや?
ブラバス(Brabus )とはドイツ北西部、ボトロップに本社を構えるチューニングカーメーカーです。
事業内容はダイムラー傘下のエンジン・足回り・ブレーキ・吸排気・内外装などを独自にチューンアップした”コンプリートカ”を作るのがメインの活動となっております。
ここで注意して欲しい点が1つだけあります。
それは”ブラバスはメルセデスの傘下ではない”という点です。
ブラバスはダイムラー社の傘下ではない。
①メルセデス・ベンツ(一般向け)
②メルセデス・AMG(変態向け)
③メルセデス・マイバッハ(金持ち向け)
④メルセデス・ベンツ・アクトロス(トラック)
これらは全てダイムラー社の傘下に収まっているブランドたちです。
一方、ブラバスは全く違う会社のブランドになります。
なので、メルセデス・AMGのブラバス、そんなコンプリートカーがあっても不思議に思わないでください。
メルセデス・ベンツを究極のハイパフォーマンスカーに仕上げたのが、メルセデス・AMGで、
究極のハイパフォーマンスカーであるメルセデス・AMGをさらにチューニングして完成させた車が、ブラバスの作る”コンプリートカー”の位置づけになります。
なので、メルセデス・AMGが製造したチューニングカーに、さらに手を加えてチューンした車を製造販売したり、より効率的なパーツや、よりカッコ良いエアロパーツなどの製造販売も行ってい”るメーカーがブラバスなのです。
メルセデスAMGが、「これが俺らの究極のパフォーマンスカーだぜ!ヒャッホー!!」と言って世間に出したのに、
「ちょっ待てよ!まだまだイケるっしょ!」
的な感じでブラバスがメルセデスAMGをチューニングするイメージを持つと理解が早いです。
もしも「ブラバスが欲しい!」とか友人が言い出したときは、「あー、コイツはロマンに生きてるな〜」と思ってあげてください。
ブラバスの歴史を見ればその理由には納得するハズです。
1970年代、「俺の車に似合うパーツがねぇーよ!!自分で作るしかねぇか!」という軽いノリから、2人の男「ブッシュマン」と「ブラクマ」よって「ブラバス」が設立。(社名は2人の苗字からとりました)
1982年に、ブラバスの処女作、メルセデス・ベンツW126をチューニングしたモデルカーを販売。
1984年、メルセデス・ベンツ190Eをチューニングした290馬力5リッターV8モデルを発表。
1985年、メルセデス・ベンツW124を、空力0.26まで煮詰めて当時の世界記録を達成し、W211のコンプリートカーでは、最高速度350.2 km/hのモデルを発表し、クラス最速の世界記録を保持し続けています。
その後も数々の記録を保持し続けています。
その功績が認められ、現在でもメルセデス系のチューニングが世界的に評価されています。
350.2 km/h出るクルマを作って喜んでいるとか相当ロマンに生きてるでしょ?笑
詳しくは「ブラバス」の公式HPをご覧ください。
ロリンザー(LORINSER)
ロリンザー(lorinser)はドイツ南西部のヴィネンデンに本社を構えるチューニングカーメーカーで、基本的にはブラバスと全く同じなので説明は割愛させていただきます。
個人的な印象としては、ブラバスは野生児で荒々しいイメージが強いのに対して、ロリンザーは人生一度も挫折のない柔和な優等生のイメージです。
詳しくは「ロリンザー」の公式HPをご覧ください。
まとめ
ダイムラー社のブランド
①メルセデス・ベンツ(一般向け)
②メルセデス・AMG(変態向け)
③メルセデス・マイバッハ(金持ち向け)
④メルセデス・ベンツ・アクトロス(トラック)
チューニングメーカー(別会社)
①ブラバス(荒々しく野生的)
②ロリンザー(品のある優等生)
簡単に説明すると、メルセデス・ベンツ、メルセデス・AMG、メルセデス・マイバッハが同じダイムラー社の傘下で、それらをカスタムしているのが違う会社のブラバス、ロリンザーというわけです。
以上で、メルセデス・ベンツに関する説明を終わりにします。
メルセデス最高っ!!
告知:「BRENDA 公式LINE」を始めました。
現在「BRENDA LINE公式アカウント」と友だちになると、「オイル交換が無料になるショップカード」や、ヘッドライトスチーマーが半額になる「片目無料クーポン」など、お客様のカーライフをサポートする特典が無料で配布されています。
この機会にぜひ友だち登録お願いします。
もし使い方に不安のある人は【BRENDA LINE公式アカウントのご案内】をご一読ください。
コンテンツ作りの励みになりますので、「見て良かった( ゚Д゚)」と感じた人はフォローやチャンネル登録よろしくお願いします。