いらっしゃいませ!!
カスタムカーショップBRENDAのコボです٩( ‘ω’ )و

『嫉妬するか。所有するか。』

カッコいいですね~。

このかっこいい言葉は”フェアレディZ”のキャッチコピーです。

フェアレディZは1969年に日産自動車から誕生したスポーツカーで、これほど息の長い車種は、”GT-R”と”ポルシェ 911″ぐらいしかありません。

そんな長い歴史と伝統を持つフェアレディZを購入する際に最も迷うのは、姿形の似ているZ33とZ34です。

ルックスもさることながら、シャーシの基本設計もほぼ同じで、共通の部品も数多くあります。

2021年8月現在の中古のフェアレディZの総流通台数は約850台で、そのうち半数にあたる約395台がZ33で、約240台がZ34で、残りの台数がZ32やS30Z(ダットサン)が占めています。

そんな似ているZ33とZ34の違いを8つにまとめましたので、皆様の車選びの1つの基準になれば幸いです。

1.有機的なルックスへの進化

言わずもがなですが、ルックス、すなわち見た目が違います。

しかし根本的なデザインやコンセプトはZ33、Z34共に同じです。

「形状の変化が少ない」ということは、いかにZ33の完成度が高かったのかを表しています。

Z33のテールとヘッドライトはエッジのない平面的で無機質なデザインをしていた一方、Z34ではヘッドライトとテールランプがエッジのあるブーメラン型になり、デザインにメリハリが出ました。

この辺りは現代的なデザインが好きか、ネオクラシックのような面持ちが好きか、好みが分かれるところではあります。

2.ホイールベース・全長の短縮化

ホイールベースを100mm短縮

Z34はZ33に比べてホイールベースが100mm短縮され、全長が35mm短くなっています。

Z33は世界に向けて発信した車だったため、アウトバーンを全力走行しても車体が安定するアジリティが必要でした。

なので、どうしてもホイールベースを長く設定して安定性を高める必要があったのです。

対するZ34は、専用の燃料タンクを開発し、リア周辺のパーツをZ34専用へと新設計を施すことで、リヤタイヤを100mmドライバー側に近づけることに成功し、Z33以上の直線安定性と旋回性能を手に入れることができました。

さらに、Z34は全幅が30mm増えたことで筋肉質でセクシーな印象を受けます。

さらに車幅をワイドにすることで、コーナーや高速走行時の安定性をZ33より高次元で実現することに成功しました。

車幅を広げつつホイールベースと全長を短くすることで、チーターのように機敏でライオンのような威圧感のあるZ34が生まれたのです。

3.内装の質感向上

Z33はデザインや性能こそZ32に比べると革新的で未来を感じさせてくれるものでした。

しかしぶっちゃけ、内装に関してはZ32から毛の生えた程度の進化しかありません。

平たくいうとZ33は質感が全く追いついておらず、全体的にチープな作り目立ちます。

そうなってしまった理由は不況によるコスト削減です。一方のZ34は経済が回復してきたタイミングで開発されたので質感に関しても大幅改善されています。

材質や質感はもちろん、特に内装のインパネ周りのデザインが大幅に改善され、ラグジュアリー性が向上しました。

メーター周りに関してはZ33とZ34は同じで、回転計を正面に据えた3眼式を採用しています。

インパネのセンターにあるデジタル時計、電圧計、油温計と続く3連サブメーターも引き継がれています。

ちょっとした違いは、Z34では下半分をインパネに沈めた点でしょうか。

4.エンジンの変更

VQ35DE型V6

VQ37VHR型V6

Z33→Z34の最大変化は言わずもがなエンジンにあります。

ざっくり言うと、最大出力280ps(Z33初期型)→336ps(Z34初期型)になり、排気量は3.5L→3.7Lへアップしました。(35%の部品を新設計しています)

少し専門的な話をすると、Z34にはVVEL(Variable Valve Event and Lift)というシステムと、C-VTC(連続可変バルブタイミングコントロール)が複合的に採用されています。

ザックリ説明すると、バルブリフト量、作動角、位相のすべてを無段階にコントロールできるのです。

つまり、吸気抵抗の低減、吸入する空気の素早さを向上させ、燃費、レスポンス、出力、排ガスのクリーン化などを改善させることができました。

詳しくは動画を参照してみてください。

5.ブレンボから曙ブレーキへ

Z34からは知名度抜群のブレンボを捨てて、曙ブレーキへとシフトしました。

曙ブレーキは、F1のマクラーレンに採用されるほどの技術力を誇っている会社なのですが、認知度はどうしてもブレンボに軍配が上がってしまうので、ブランド志向の強い日本人からしたらダウングレードだと言えるかもしれません。

しかし、曙ブレーキは国内のメーカー。

立地が日本にある強みを活かして開発コストを抑えながら、品質の向上を効率よく行うことができます。

さらに他のパーツも続々と日本企業の物へをシフトされました。

ダンパーは日立製で、19インチのタイヤはブリヂストン、18インチはヨコハマです。

デザインのテイストに日本らしい“和”を取りれるだけではなく、目に見えない部分も国内に切り替えたことは良いと言えるのではないでしょうか。

※ちなみに、米国ではブレンボの訴求力はそこまでないっす。

6.軽量化が大幅に改善

Z34では、ドア、エンジンフード、リヤハッチなどのをアルミに変更して軽量化を進めています。

「アルミって強度が不安、、、」

ご安心を。

外装はアルミで軽量化されていますが、中身は超高張力鋼板で覆われています。

それにより衝突安全性が高いまま、軽量化を実現しています。

結果、Z33よりも100kg増となるはずだったZ34の車重は、ほとんどZ34よりも変わらないほどに抑えることに成功しています。

こういう部分を見るとZ34って凄いスポーツカーですよね。

7.ヒール&トゥのやりやすさ

ヒール&トゥが不要に。

Z34最大の事件は、6速MTに採用される”シンクロレブコントロール”だと個人的には思います。

ATや2ペダル車に採用されるダウンシフト時のブリッピング機能をMT車にも取り入れたユニークなアイデア装備になります。

クラッチを切ってシフトレバーをダウンシフトする瞬間に

「ワァン!」

と一瞬にしてエンジン回転が跳ね上がり、パーフェクトに回転が次のギヤにフィックスされるのです。

このブリッピング(空ぶかし)時のエンジン音がスポーティで良い感じなのです。

ヒール&トゥができない人でも気持ちの良いドライビングができ、ドライバーはブレーキペダルとステアリング操作に集中できます。

僕のように運転の下手な人はZ34マジでオススメです(*’ω’*)

※サーキットなどの限界走行で使えるかは不明なので、お近くのオーナーさんにご確認をお願いします。

8.税金の大幅UP

8,500円の大幅UP

パワーが上がって喜ぶのは少し早いかもしれません。

総排気量が上がったことで、年に一度の自動車税が58,000円→66,500円に大幅にアップしてしまいました。

税金問題を差し引いてもZ34は、国産スポーツカーとして最高峰の地位と価値を持った一台ですけどね。

結論:Z33か、Z34か。

似て非なる車。

Z33からZ34への進化はデザインの変更と各種のマイナーチェンジぐらいにしか思えないでしょう。

シャーシの基本設計は同じで、共通部品も多くある”ビッグマイナーチェンジ”といっても差し支えがないかもしれません。

(※厳密にいうと、フロントのサスペンションはマルチリンクからダブルウィッシュボーンに変わっていたり、ステアリングギア比も16:1から15:1に変更したりしています)

しかし、実際にZ34に乗ってみるとその進化は手に取るように分かり、Z33最強の後期型と比べても段違いに乗り心地が違います。

Z33の完成型がZ34で間違いはない、、、ハズなのですが、いかんせん高すぎます。

Z33(MT) 中古 70万~150万前後
Z34(MT) 中古 200万~300万前後

あと、個人的な意見ですが、ブレーキはブレンボのままの方が絶対に良かったです。

なぜなら、カッコいいから(笑)

以上のことを踏まえて今の僕がオススメするなら、

Z33一択

になります。間違いなく今のZ33の価格は安すぎます。100%買いです。

2021年にNAの300馬力のマニュアルを100万以下で乗れるスポーツカーは他にないですからね。

コスパ→Z33
見た目→Z34

って選び方でご検討していただけたら幸いです。

でわまたっ。

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