いらっしゃいませっ!
カスタムカーショップBRENDAのこぼです(‘ω’)ノ

「板金塗装って高いけど、一体何してるの?」

事故で車をぶつけたり、全塗装を板金塗装屋さんに依頼すると、大体2〜4週間ぐらいの期間、延々と代車生活を続けなければなりません。

最初は我慢できますけど、途中から

「まだ板金終わらないの?」
「もっと早く塗装できないの?」
「他に頼めばよかった、、、(-_-)」

そんな疑問や負の感情を抱いてしまうことなんて珍しくはありません。

車に興味のない頃の僕もそう思っていたのですから、きっと多くの人もそう感じているハズです。

しかし、実際の作業内容を見れば、

「あっ、これは時間かかるわd( ̄  ̄)」

と、当時の僕のような衝撃と納得があると思います。

そこで今日は板金塗装の手順と、板金塗装にかかる費用・工賃などをまとめておきます。

「まだ?( ̄д ̄)」

そう思った時にこの記事を読んでいただけると幸いです。

板金の手順

大きく分けると外板板金、内板骨格修正、パネル取替に分けられるのですが、平たく言えば、

“凹みを直し、塗装の下地を作る作業”

ってニュアンスで問題はありません。

「ココまでが板金!」って明確な線引きは特にありませんが、この記事では「次は色を吹き付けていきますー」というところまでを”板金の工程”にしていきます。それでは、

「んじゃ、修理お願いしまーす(*’▽’)」

と言われた後、僕たちは何をしているのか、板金の大まかな手順についてお話していきます。

※接客、見積などの共通手順は割愛させていただきます。

1
マスキングをする

関係のない部分に傷がつかないように保護・養生。

2
修正機を使い、凹みを直す。

職人技を駆使して、少しずつボディやフレームを戻す。

3
キズ周辺の塗装を溶剤で落とす。

正確な板金をするために。塗装のクオリティーを上げるために。

4
固形のパテでキズを埋める

まずは固形でざっくりをキズを埋める

5
パテを研磨して平面を出す。

ヤスリで削って、平面を出す。

6
液状のパテでキズを埋める。

小さな穴や目には見えない気泡を埋めるため。

7
研磨して平面を出す

手で触って違和感がないか確認する。

8
サフェーサーを吹き付ける(後ほど解説)

塗装のクオリティを上げるため。

9
サフェーサーを残しながら削り、さらに平面を出す

サフェーサーを残したまま完璧な平面を出す。

10
マスキングを剥がし、塗装ブースへ移動

ふぅ。

※マスキングテープ…関係ない部分を保護、養生するための黄色いテープ。
※固形パテ…傷ついた部分を埋める紙粘土のようなモノ。お米みたいなモノ。
※液状パテ…固形のパテをよりきめ細かく埋めるモノ。おかゆみたいなモノ。

「意外と細かい仕事してるな(‘Д’)」

そう思った人って意外と多いのではないでしょうか?

板金のイメージって偏見かもしれませんが、ゴリラみたいな男が3人集まって、フレームを鎖で引っ張ったり、ガッツンガッツンハンマーで叩きあげるイメージを持ってる人って多いと思います。

作業内容的にはあながち間違ってはいないのですが、実際の作業はとーっても繊細な上に地味で、荒々しさとは真逆の職人技の連続です。

そんな職人技の説明をこの記事でしても仕方がないので、この記事では板金工程における馴染みのない単語”サフェーサー”について解説していきます。

サフェーサーとは何ぞや?

「塗装前にサフェーサーを吹く」

この作業イメージ、工程の理由を言語化できる人はほとんどいないと思います。

だって、サフェーサーなんて言葉は、板金塗装を生業にしている人か、ガンプラを愛している人しか使わない単語ですからね(笑)

サフェーサーとは、ボディ表面をきれいに仕上げる為の下地塗料です。

普段人間の目で見ている車のボディを階層別にしてみると、上から

①透明で見えない”クリア・コーティング層”
②色として認識できる”染料塗装の層”
③”サフェーサー”
④傷を埋め、平面を作る”パテ層”
⑤車の剛性を保つ”ボディ本体”

このような階層を構築しており、その中でいかに美しく車体を再現できるかが板金塗装の優劣を左右します。

さて、肝心の”サフェーサー”は染料塗料とパテの間に入っていますね。その中間層にサフェーサーを吹きこむメリットは大きく分けると3つあります。

  1. 目に見えない小さな傷、気泡の穴を埋めてくれる。
  2. 塗料が乗りやすく、本来の艶を維持してくれる。
  3. パテ、錆止めの染料吸い込みを防止してくれる。

※サフェーサーを実際に吹くとどうなるかは最後に見せます(‘ω’)ノ

サフェーサーを使うメリット

キズや気泡を埋め、塗料本来のポテンシャルを引き出してくれる

パテでキズを埋め、

乾かし、やすりで削り、平面を出すと、

「おー、メッチャ平らになった(*´з`)」

と感動し、そのまま塗装をしてしまう人も中にはいると思います。が、サフェーサーを吹かずに塗料を吹き付けてしまうと、

「なんか完成度が、、、微妙かな?」

的な空気が絶対に流れます。その原因は、パテ材の表面がとてもザラザラしているからなのです。

「お前さっき平面出したって言うたやないかいっ!」

と、ツッコミたくなる気持ちも分かるのですが、人間的な感覚ではサラサラな平面に感じても、顕微鏡などで実際に確認してみると、「月のクレータかよ」ってぐらいデッコボコしているのがパテの表面なのです。

例えば、ペットボトル一杯に詰まった砂は、普通の人が見たら、「もう何も入らない」と思いたくなる状況です。

が、水のような液体の存在を知っている人ならば、液体を使い目に見えない隙間をスーッと埋めることができます。

この考え方がモロにパテとサフェーサーの関係性を表しています。

話を戻しますけど、そんな凸凹しているパテの面に、塗装なんてしようものならば、段差の部分に塗料が多く流れ込んでしまい、光の反射でムラッ気が出てしまうこと間違いなしです。

そういった失敗をしない為にも、下地塗料である液体のサフェーサーを吹き、目に見えない平面を出すことがとても重要な作業になってきます。

サフェーサーを使えば染料の吸い込み防止になる。

イメージに難しくないと思いますが、カピカピに乾いたお米に水をかけるとお米が水を吸って体積が大きくなるのと同じで、パテにも一定の吸湿性があります。

極端に言えば、水性の染料塗料を塗るとパテが水分を吸ってしまうのです。

そうなると当然、染料塗料を吸ってしまった部分と、染料塗料を吸っていない場所では色のムラが出てしまいます。

そこで塗装する前にサフェーサーを吹きつけて、パテによる色ムラを起こさないように予防することが大切です。

遠赤外線のヒーターを使ってパテを完全硬化させても吸湿性は変わらないので、板金塗装にサフェーサーは絶対必要だと思います。

あっ、ちなみに、真冬の整備工場で人間にヒーターを当てないでクルマにヒーターを当てる理由は、素早く硬化させ効率的な作業をすることが目的なんです( ..)φメモメモ

サフェーサーを2度塗りするお店を選ぶべし。

パテで平面を出した後のボンネットにサフェーサーを吹きつけると、

こんな感じでぬらぬらした灰色になります。他にもサフェーサーの色はありますが、灰色を使った意味や効果などについては長くなるので割愛します。

ここから少しだけ自然乾燥させると、

こんな感じにうっすらと乾き出し、さらに時間をおくと、

ウェットでありながらも、表面はギリギリ触れるレベルになります。

「これで塗装じゃー(゚Д゚)ノ」

思わず次の工程に進みたくなるのですが、サフェーサーを塗った面をよーく見てみると、

こんな感じのプツプツした空気の穴が結構あったりします。ホットケーキを焼いてるときによくできるアレと同じね。

この小さな穴は、目で見えないけどサフェーサーを吹きつけたことで現れた穴、もしくは重力で沈んだサフェーサーの隙間を縫って表面に出てきた気泡たちです。

「とりあえず、サフェーサー吹いたし、塗料で穴は塞がるからOK!!」

って軽いノリで済ませる板金塗装屋さんもあるかもしれませんが、このような小さな穴が完成した塗装面のクオリティを大きく左右します。

一概にサフェーサーの2度塗りを推奨するワケではありませんが、サフェーサーを2度塗りしてから表面を軽ーく研磨すると、

こんな感じになります。

同じ部分を撮影したとは思えないぐらい綺麗になりましたよね?(‘ω’)ドヤッ

なのでもし、「板金塗装をどこにお願いして良いのか分からない」って人がいましたら、

「サフェーサーって何回ぐらい吹いているんですか?」

ってドヤ顔で質問してみると面白いかもしれません。

もちろん多ければいいってワケではないけれど、99.99%の確率で「はぁ???」って嫌な顔は見れるとは思いますw

サフェーサーを使っていない板金屋は、炭火を使っていない鰻屋と同じ。

サフェーサーの重要性はすでに十分に分かっていただけかなと思いますが、

「どうせ相手は素人だし、目に見えないからウチはサフェーサーやらないっす!ウェーイ」

みたいな感じで、完成度よりも利益率を優先する板金塗装屋さんが巷にはいるようです。

見る人が見ればクオリティは雲泥の差ですが、それで満足する人が世の中にはいるのもまた事実です。

板金塗装屋さん選びに迷っているのなら、あなたがどこまでのクオリティを求めるのか、そこを1つの判断基準にしてお店選びをしてみるのをオススメします。

例えば、5,000円のうな重と、1,000円のうな重って何が違うと思いますか?

  • 素材
  • 技術
  • 立地

数えればキリはないと思いますが、明確に違うのは”求めているモノ”です。

1,000円のうな重を食べる人が求めているモノは、ウナギっぽいものを食べた実感です。
5,000円のうな重を食べる人が求めているモノは、美味しいうな重を待つ時間も含めた満足感です。

1,000円のうな重を提供するお店が求めているモノは、お客さんの回転率や利益率です。
5,000円のうな重を提供するお店が求めているモノは、お客様の美味しそう食べている笑顔です。

このように両者の求めているモノが正反対に近いので、同じうな重でも作り方や素材が大きく異なっています。

1,000円のうな重は、工場で解体し、機械で蒸し、電熱ヒーターで焼き、パッキングされ、各店舗へ届けられます。注文が入ったら電子レンジで温めて、私たちの前に5分足らずでうな重として提供されます。
5,000円のうな重は、注文が入った後にいけすから鰻を選びます。手入れされた包丁で捌き、旨味を閉じこめるためにまずは白焼きにして、ほろほろの触感を引き出すために蒸します。そして秘伝のタレにつけ、職人が炭火と煙を巧みに操りながら焼き上げます。私たちの前にうな重が出てくるまで30~40分はかかりますが、その時間に骨せんべいや鰻の佃煮を肴にビールを流し込み、酒のしめにうな重が登場する、、、

要は”見た目が同じでも中身は雲泥の差だよ”ってことです。

同じ板金塗装でも、どのような工程を踏んでいるのか、どの作業を削っているのか、このお店はなぜ安いのか。

一度自分なりに考えてみると板金塗装に興味が無いよって人でも、悪徳な業者さんには引っかかりにくくなるのでオススメです。

別に1杯1,000円のうな重が悪いとは言いません。需要と供給がマッチしているのですから。

しかし、結局は手間とこだわりをかけた職人が作る逸品は、どんな物でも素晴らしいのです。

塗装の手順

次に塗装工程の手順について解説していきます。(なぜ竹があるのかは知らんw)

幸運なことに塗装については、マッドブラックの塗装シーンをYouTubeにアップしていたので、動画メインで雰囲気を掴んでください。

※「塗装ブースに移動する」は割愛しています。

1
新品のテープでマスキングをする

新品じゃないとゴミがついている可能性があるので。

2
車体の色コードを調べる

車体をチェック。

3
各塗料の分量を測り、混ぜ合わせる(調色)

ろかすることを忘れずに。

4
作った色味を確認するために、専用の用紙に吹き付ける

車体と95%以上を目標に。

5
色味が出たら、車体に吹き付けていく

ヒーターで適宜乾かしながら。

6
少し乾燥させ、色味やハダを確認する

問題がある場合は、完全硬化する前に薬品で落とし、再塗装。

7
塗装を完全硬化させる

ゴミがつかないように室内で48~72時間ぐらい乾かす。

8
マスキングをはがし、洗車する

汚れを少し落としましょう。

9
塗装した部分を磨き、コーティングをする。

コンパウンドで磨いたり、コーティング剤でピッカピカに。

10
洗車、納車。

おつかれした。

ふぅ。

完成したボンネットが上の写真になります。

このボンネットは磨き前ですが、ひとまずこの記事ではこれを完成品とします。

以上がざっくりとした板金塗装の一連の流れになります。

調色の難しさ、ブロック塗装とぼかし塗装、などのマニアックな記事を過去に書いているので、もし気になる方がいましたらぜひ読んでみてください。

正直、板金塗装のディープな世界を文字や画像で表現するのはかなり難易度が高いので、スマホの画面が色のわずかな違いは表現できる”16K”ぐらいになったら続きを書いていきます。

まとめ

ココまで読んでくれた人ならもう分かると思いますが、板金塗装って材料費以上に人件費だったり設備の使用料にお金のかかる作業なんです。

指で触ってボディに違和感がないか、古いボディと色味が似ているか、すべての判断は数値ではなく人間の感覚や美的センスです。

さらに塗装ブースを使ったり、フレームの修正機を使ったり、吹き付けるエアガンを使ったり、紙やすりも大量に使いますし、マスキングテープなんて引くレベルで消えていきます。

板金塗装の見積りが難しい理由は、塗料をどのくらい使うのかの計算が難しいワケではなく、作業にどのくらい時間と工数がかかるのか、そこも踏まえて見積りを算出しているから難しいのです。

だからこそ一概に価格を設定できないのです。同じ損傷なんてこの世には存在しませんからね。

逆にその難しさや曖昧さを逆手に取ってぼったくる人も中にはいるので、板金塗装を業者さんにお願いするときは十分に気を付けてくださいね(‘◇’)ゞ

でわまたっ。

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