いらっしゃいませっ!
栃木県宇都宮市にある、カスタムカーショップBRENDAのコボです(°▽°)
東京オートサロンに行って一番驚いたことはカスタムの凄さ、カスタムの技術よりも
「キャンピングカー」や「移動販売車」の数の多さです。
今まで「キャンピングカー」や「移動販売車」には全く興味が湧きませんでしたが、今回の東京オートサロンの展示台数の多さに驚き、急激に興味がわきました。
そこで今回は「日本RV協会」さんの「キャンピングカー白書2018」を参考にしながら、なぜ東京オートサロンにキャンピングカーや移動販売車が多いのか、今後の市場展望などについてまとめておきます。
※東京オートサロンについての記事はコチラです。
キャンピングカー市場は10年以上緩やかに伸びている。
2010年ぐらいから国内のキャンピングカーの市場は緩やかに伸び続けており、現在の国内キャンピングカー保有台数は10万台を超え、年間販売台数は1万台を突破しています。
日本市場全体の売上も絶好調で年間420億円を超えている規模に成長しています。
この傾向はアメリカも同様で、2017年に関して言えば前年度期比で「17%超」も売り上げが増加し、市場全体の売上高は「2兆円」を突破しています。
今後自動運転のレベルが上がっていけば、キャンピングカーが世界的なトレンドになる可能性も十分に考えられます。
もし「自動運転について知らない」人がいたらまず
を読んでみてください。
ではなぜ、ここまで市場がホットな状態になってきたのでしょうか?
その背景にあったのは「超少子高齢化社会」「第二次キャンピングブーム」でした。
超少子高齢化に伴う「セカンドライフの増加」が市場を押し上げている。
調査の結果、キャンピングカーの人気を支えている7割の人が50~60代のいわゆる「団塊の世代」です。
団塊の世代は資金的にも時間的にも余裕があるため、キャンピングカーを購入して旅行を楽しむ人が多い傾向にあります。
次に、キャンピングカー保有者の職業を調査したところ、保有者の属性は「会社員38.1%、定年退職者25.4%」でした。
この2つのデータをまとめると、薄っすらとキャンピングカーのユーザー層がどんな人なのか見えてきませんか?
実は日本のキャンピングカーを支えているのは「会社を定年退職した人」「退職する前の会社員」たちなのです。
市場が温まってきた答えは簡単で「超少子高齢化社会が影響しているから」と断言できるでしょう。
日本は女性の平均年齢50歳を突破してしまった世界的にも稀有な「超少子高齢化社会」に突入しています。
マクロ的な視点で超少子高齢化社会を見た場合、 超少子高齢化社会というモノは毎年おびただしい数の定年退職者を生み出します。
キャンピングカー市場はこに需要の増加がそのまま市場の拡大につながっていると言って良いでしょう。
今まで会社員として時間に縛られて生きてきた団塊の世代の人たちはその反動から
「セカンドライフは自由を謳歌しよう」
と考え、キャンピングカーで日本全国をゆるりと渡り歩くのは至極自然なことだと個人的には思います。
例えば、
「目的地が混んでいるから行き先を変更しよう」
「滞在日数をもう1日伸ばそう」
そんなフレキシブルな旅行って何歳になっても楽しめますもんね。
第二次キャンプブームが追い風になっている。
近年YouTubeやテレビ番組で巻き起こっている空前のキャンプブームも間違いなく追い風になっているでしょう。
ちなみに、今回のキャンプブームは「第二次キャンプブーム」と呼ばれています。
一次ブームの時との最大の違いはFacebookやインスタ、YouTubeなどのコミュニケーションツールの発展が大きな要因だと言えるでしょう。
さらに今回のキャンプブームで見逃してはいけないことは、キャンプの在り方が大幅に変わったところです。
一次ブームの時は、テントを張って、寝袋を設置して、BBQをして、ランタンに火をともして、消灯して、就寝して、朝にコーヒーを飲んで帰る。
そんな流れが一般的でした。
しかし二次ブームは違います。
そもそもテントなんて野暮なモノは張らないことが多いです。
「軽自動車を使ったキャンプ」
「ファミリーカーを使ったキャンプ」
「大型のキャンピングカーを使用したキャンプ」
と言った「自動車キャンプ」が流行っています。
そのため今までの「キャンプ=山で過ごす」という少し不自由な認識が大きく変わり、
移動を含めて楽しめる自由なモノへとアップデートされたので、「キャンプ=自由」へと認識が変わり人気に火がついたのかもしれません。
「キャンプ・アウトドア系」の趣味はコスパ的にウケる。
そんな人気のキャンピングカーの中古価格は小さいものだと「150~250万円」で購入可能で、大型のものでも「300~500万円」で購入できます。
会社員の退職金が1,000万円前後だと仮定すると、退職金を払うだけで夫婦楽しく一生遊べるアクティブな趣味が手に入るって、コスパ的にも間違いない選択だと思います。
キャンピングカーは宿泊代が浮く上に、やることと言えば
「観光」
「食事」
「ゆるり旅」
ぐらいなのでさほどお金がかかりません。
おまけにたくさんの荷物を積めるので、日帰り旅や短期の旅はもちろん、長期の旅も出来ちゃうのが最高です。
これだけ多くの金銭的メリットがあり、夫婦や友人と楽しめるコスパの良い自由な趣味は魅力的に映ります。
これだけの好条件が揃っていたらユーザーが増えているのも納得です。
今後キャンピングカーの市場はニッチながらも大きくなる。
以上のことからしばらくの間は「高齢者がキャンピングカーの市場を拡大させる」ことは間違いなさそうです。
一方で意外と面白いのは、長期的な世界動向を見てみると「ゆとり世代」「さとり世代」のキャンピングカー利用率が増加傾向にあることです。
ここで注意してほしいのは「所有率」ではなく「利用率」が増加している点です。
その証拠にアメリカではキャンピングカー使用率の平均年齢が下がっているというデータまであります。
なぜこのような傾向が見え始めてきたのと言うと、Uberを始めとする「ライドシェアサービス」の時代が浸透してきたからだと個人的には思います。
日本ではまだ馴染みのない人が多いと思いますが、今後「ゆとり世代」「さとり世代」 はライドシェアが当たり前に最初の世代になるハズです。
※ライドシェアについて知らない人はクリックしてください。(Googleに飛びます)
「ライドシェア」が当たり前になると、人が所有しているモノを一緒に共有することに抵抗がなくなり、マイカーを所有したいという欲求が消えてゆきます。
そうなるとキャンピングカーのような特殊なクルマは、
「大人数で1台をシェアすればいいや」
「必要な時に借りればいいや」
そんな思考の変化があるのは必然でしょう。
今はまだ「キャンピングカーを所有している」こと自体が珍しいですが、未来的には
「キャンピングカーのシェア」
「キャンピングカーのレンタカー」
に留まらず、
「キャンピングカー所有者と利用希望者のマッチングアプリ」
と言った市場が開拓されても何ら不思議はありません。
しばらくはキャンピングカーの市場から目が離せそうにありません。
まとめ
東京オートサロンにキャンピングカーや移動販売車が多かった理由は、
「今後儲かるから市場だから」
という資本主義社会的な理由でした。
今回分析した収穫は、
「ネットの情報だけではなく、リアルな現場に行って情報収集することの大切さ」
というカッコいいことを言えたのでこの辺で終わりにします。
でわまたっ。